マイル・ポイント管理表の作り方 ——資産表として一覧化する5項目
TRAVEL · 情報基準日 2026-04-06 · 約3,800字
本記事は執筆時点(2026年6月)の一般的な制度整理です。航空会社・カード会社・ホテルチェーンの会員規約・還元率・付帯特典は変更されることがあります。具体的な契約判断は、各社公式情報および必要に応じてFP等の専門家にご相談ください。
「マイルを貯めるけど管理してない」状態は、資産運用なら家計簿なし投資と同じ。本記事ではマイル・ポイント・ホテルポイントを準資産として一覧化する管理表のテンプレートを提示します。
なぜ管理表が必要か
マイル・ポイントは:
- 失効リスクあり(期限あり)
- 価値変動あり(用途で大きく違う)
- 複数プログラム横断(分散しがち)
- 改定リスクあり(必要点数増加等)
これらを把握せずに貯めるのは、株式銘柄を保有しているのにポートフォリオ表を作らないのと同じです。
基本5項目
最低限の管理表は次の5列構成:
| プログラム | 残高 | 最古失効月 | 想定円価値 | 次の出口 |
|---|---|---|---|---|
| ANAマイル | 35,000 | 2027/03 | 105,000円 | ハワイエコノミー往復 |
| JALマイル | 18,000 | 2027/06 | 27,000円 | 国内線×2 |
| マリオットpt | 80,000 | アクティビティ継続 | 80,000円 | コートヤード1泊 |
| ヒルトンpt | 150,000 | アクティビティ継続 | 90,000円 | ヒルトン東京1泊 |
| Vポイント | 5,000 | 1年(延長可) | 5,000円 | クレカ充当 |
| アメックスMR | 80,000 | 無期限 | 96,000円 | ANA80,000マイル |
各列の入れ方
- プログラム: 保有している全プログラム
- 残高: 公式アプリ・サイトで現在数字
- 最古失効月: ANA/JALは取得月から36ヶ月後
- 想定円価値: 想定出口の単価×残高
- 次の出口: 来年〜再来年の予定
想定円価値の計算
各プログラムの単価目安(2026年6月時点):
| 用途 | 1単位≒円 |
|---|---|
| ANAマイル(国際線ビジネス想定) | 3〜5円 |
| ANAマイル(国内線想定) | 1.5円 |
| JALマイル(国際線ビジネス想定) | 3〜5円 |
| JALマイル(国内線想定) | 1.5円 |
| マリオット(コートヤード級宿泊) | 0.8〜1.0円 |
| マリオット(ラグジュアリー宿泊) | 1.0〜1.5円 |
| ヒルトン(東京クラス宿泊) | 0.6円 |
| アメックスMR(マイル交換) | 1.2円 |
「想定する出口で単価を決める**」のが現実的なポイント。保守的に見積もるなら、低めの単価を使うのが安全です。
月次更新ルーティン
毎月1日に5分の作業:
- 各プログラムのアプリでログイン
- 残高をスプレッドシートに転記
- 失効まで6ヶ月以内のマイルを確認
- 次の出口を計画(変更があれば更新)
- 想定円価値の合計を見て、ポートフォリオの健康度確認
5分の作業で、年間60分。失効防止と最適化の費用対効果は極めて高いです。
家族版への拡張
家族で運用する場合は会員名前列を追加:
| 会員 | プログラム | 残高 | 最古失効月 | 想定円価値 | 次の出口 |
|---|---|---|---|---|---|
| 夫 | ANAマイル | 35,000 | 2027/03 | 105,000円 | ハワイ往復 |
| 夫 | マリオット | 80,000 | 継続 | 80,000円 | コートヤード |
| 妻 | ANAマイル | 12,000 | 2027/05 | 18,000円 | 国内線片道 |
| 妻 | JALマイル | 25,000 | 2027/04 | 37,500円 | 国内線往復 |
合算可能な場合は合算後の表も別途用意:
| プログラム | 世帯合算 | 想定円価値 | 次の出口 |
|---|---|---|---|
| ANAマイル | 47,000 | 141,000円 | ハワイ往復1名 |
推奨テンプレート(スプレッドシート)
Google Sheets / Excel共通の作り方:
A列: プログラム名
B列: 残高(数値)
C列: 最古失効月(日付)
D列: 想定円単価(数値)
E列: 想定円価値(=B*D)
F列: 次の出口(テキスト)
G列: 失効までの月数(=DATEDIF(TODAY(),C,"M"))
H列: アラート(=IF(G<6,"要対応","-"))
「G列とH列の自動計算」で、失効リスクを毎月可視化。
月次ダッシュボード(任意)
上級者向け:
- 総資産価値(全プログラムのE列合計)
- 前月比増減
- 失効間近(G列が6ヶ月未満)のマイル合計
- 今月の出口計画
家計簿アプリと併用すれば「旅行資産の家計簿」として運用できます。
自分のケースで判断するフレーム
最低限の管理レベル:
- レベル1:Excel・スプレッドシートで5項目記録(月1回更新)
- レベル2:Googleカレンダーに失効日を入力
- レベル3:家族分も統合した世帯ポートフォリオ表
- レベル4:月次ダッシュボードで価値の前月比追跡
- レベル5:Notion等で改定情報の履歴も保管
レベル1は最低必須、レベル3まで行けば資産運用としては十分です。
よくある誤解と回避策
誤解1:「アプリ上で十分」
→ 複数アプリ横断は手間。一覧表が圧倒的に早い。
誤解2:「年1回で大丈夫」
→ 失効6ヶ月前を逃すと出口が限られる。月次が必要。
誤解3:「単価は固定値」
→ 想定出口で変動。柔軟に更新を。
関連記事
まとめ
マイル・ポイント管理表は「プログラム・残高・失効月・想定価値・次の出口」の5項目で十分機能します。月次5分のルーティンで失効防止+ポートフォリオ最適化が可能。家族運用なら世帯合算版に拡張するのが定石です。「貯めるだけ」を「運用する」に変えるのが、この管理表の本質です。
本記事は2026年6月時点の一般的な管理整理であり、各プログラムの規約・想定円価値は変動します。最新情報は必ず各社公式情報をご確認ください。情報基準日 2026-04-06。
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